現実
のんびりな田舎からの帰宅。
田舎での現実と、こっちでの現実。
田舎では、認知症の母とその介護をする父を残しての帰宅は心苦しいものがあります。
帰省したら少しでも父がゆっくり出来るよう、母の相手と家事を全てやるようにしているのだけど…
それなのに、せっかちな父は何かと忙しそうに動いてます。
私がいる時くらい、もっとゆっくりすればいいのに…と、いつも思います。
洗濯と水周りの掃除、2~3日分程のおかずを作り置きし、食材と生活用品を適当に買いだめ。
帰る直前…
父の兄弟も食事のことを心配してか、食材を送ってくれていました。
持って行けと言うので覗くと…
段ボールにレトルト食品がぎっしり詰められいた。
それを何個か取り出しながら、私に渡してくるも…
「こんなんばかり送ってきたって、ばあちゃんが…」と
堰を切ったかのように、顔をくしゃくしゃにして泣きだしました。
今まで我慢していたのだろう。
強気な事ばかり言っていたのに、やっぱり辛かったんだ。
今まで気付いてやれなかったことに申し訳なく思いました。
そばで支えてあげる事が、お金や物より必要であることを痛感します。
父は、認知症になってしまった母の変わっていく姿を、受け入れることが難しいのだと思えました。
私は、何年か前、病名を聞いた時が一番ショックでした。
仕事柄、認知症の方とも多く接していますが、第三者の立場では割りきれる思いも、身内となると割りきれないこともあります。
この病がどんなものかわかっていても、現実にふりかかると虚しくなります。
母の近くにいると信じられない不思議なことが次々に起きます。
それを受け入れなければならない自分との戦いです。
一生懸命したことが全く報われないのですから。
父のその悲しむ姿を見て、認知症ってそうなんだよと現実を伝えました。
また、今は不可能であるにもかかわらず、思わず「帰って来ようか」と。
「そんなことはせんでいい」
「はよ帰れ」
思い切り泣いた後、またいつもの父に戻ったけど…
今後のことを、いろいろ考えさせられるキッカケになりました。
帰路、工事中の熊本城ですが、桜が見れました。
2日休みもらったので、明日から仕事です。
こっちはこっちで、緊張と覚悟の出勤です。
がんばるモン🐾