明治三大築港と小泉八雲のロマン
お盆も過ぎました。
海沿いの町実家へ。
認知が進んできた母。
行動が怪しくなっておりました。
父が食事を作って面倒みているので
父の負担を減らすために
帰省したら私が食事を作るようにしていますが
そろそろ、介護申請しなきゃ!
この2日間、掃除と食事作りと母の相手。
息子の17才の誕生日も実家だったので
ケーキ買ってお祝いしました🎂
昔は帰省すれば楽できる...でしたが
今は違いますね😅
労力もお金も
今まで親がしてくれた分
今度は、子供が返さないといけないのだと思わされました。
帰宅途中、世界文化遺産に立ち寄って来ました。
三角(みすみ)西港
明治政府の直轄工事で
西南戦争などで疲弊した熊本を
救済するという背景がありました。
政府は、港建設のために
オランダ人技師のムルドルを招き
当初の予定地は熊本市内の河口でしたが
地形、地質的に不向きとされ
ムルドルが「天然の良港」と認めた
三角に築港されました。
明治三大築港の一つです。
他、宮城の野蒜(ノビル)築港、福井の三国港。
明治20年に開港し
明治22年には国の特別輸出港に指定
九州の一大集散地として栄えました
石積み、当時のままのもので残っているのは
日本でここだけらしい。
歴史上人物、あの人も、この石畳を歩いたんです。
すごい❗ロマンですよ☺️
さて、陸に目をやれば幾つかの洋館があります。
浦島屋
中に入れば...
洋館ならではの階段が素敵です💕
ベランダに出れば...
台風接近でイスは撤去されてました
小泉...と言えば、今では進次郎氏ですが
今回は、八雲氏にスポットを当てます。
熊本五高(現熊本大学)に教授として
赴任中
明治26年7月22日の朝です。
長崎への一人旅で
長崎の暑さが地獄の暑さで
午前3時に出て、この港に午前9時に着きました。
浦島屋で朝食をとり
浦島屋のことを、とても良く評価しています。
熊本市内に住んでいたハーンは
今まで熊本の事をひどく批判していたのに
珍しく褒めている😲
それには理由があったようです。
そこの美しい女将に心を奪われてしまったようです💖
ハーンの短編『夏の日の夢 THE DREAM OF A SUMMER DAY 』に
女将の様子を記されています。
旅館の名が「浦島屋」だったため
ハーンは大いに喜び
自分を浦島太郎、女将を乙姫になぞらえ
現実と夢幻が交錯する短編小説が描かれています。
『夏の日の夢 THE DREAM OF A SUMMER DAY 』 小泉八雲
https://www.aozora.gr.jp/cards/000258/files/52948_42570.html
(短編と言っても、案外長いです😅)
馬車で2時間、熊本に帰り着いたハーンは
浦島屋と女将のことを周囲の人に
語り続けたそうです。
女将の山下芳は東京・根岸の生まれ
年齢は、当時30歳前後。
慶應大で学び、東京で結婚している
夫は、同じ大学だった熊本出身。
帰郷しないつもりが、家庭の事情で戻ってきた。
実家が資産家である夫が
浦島屋の建設計画に加わり
その経営を任されるようになったとのことです。
現存する晩年の写真からして
相当な美貌だったようです。
少し離れた場所には
明治天皇即位50年を記念する建物
龍驤舘(りゅうじょうかん)があります。
この建物の説明は...
疲れたので、このくらいで💦
明治ロマンに沸いたひとときでした